


上の図はレシプロエンジンとロータリーエジンの作動室容積の変化をグラフに表したものである。どちらもよく似た正弦波を描いていくが、両エンジンには2つの大きな違いがあることに気付く。
■工程周期時間の違い
エンジンの1工程分に、出力軸がそれぞれ何回転するか見てみよう。レシプロエンジンでは180°、ロータリーエンジンでは270°になる。4工程全てを終える間で考えると、レシプロエンジンでは出力軸が2回転(720°)するのに対して、ロータリーエンジンでは3回転(1080°)と、1回転余計に回すことが出来る。言い換えれば同じ回転数で回した場合、ロータリーエンジンの方が各工程にかけられる時間を長く取ることができるわけだ。
この事は回転力変化が少なく、滑らかな出力特性が得られると同時に、高回転域での吸気時間を長く確保できる事から、高出力を得ることができる。(高回転域においては、エンジンの回転に空気の流速がついてこられなくなり、十分な吸入量を得ることが難しくなってしまう)
また、出力軸に対するローターの回転数をみると、出力軸が3回転してやっとローターが1回転している。レシプロエンジンのピストンとクランクが同じ回転数で回っているのとは対照的に、ローターの回転速度は意外に遅いことがわかる。この事は加速時に発生する摩擦抵抗が小さくて済むことや、シール類の摩耗に対して有利に働く。ロータリーエンジンは、そのイメージとは裏腹に「ゆっくり回るエンジン」と言えるかもしれない。
■爆発回数の違い
ロータリーエンジンでは、3つの作動室で各工程が同時に進行している。この事が回転数と爆発回数の違いとなって現れる。レシプロエンジンの場合、1気筒では2回転で1回の爆発だが、多気筒エンジンでは各気筒が互い違いの工程にあるためその気筒数で爆発回数は違ってくる。例えば4気筒エンジン場合、出力軸1回転に2回の爆発を発生する。ロータリーエンジンでは出力軸1回転につき1回の爆発が起こるため、マツダの2ローターエンジンではレシプロエンジンの4気筒エンジンと同じ爆発間隔を得ていることになる。
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